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全力で童心!遊び心を形に!有限会社ロッキー化成

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こんにちは!
日本のモノづくり、人づくり、事づくりライター
西 奈緒美が勝手に総力取材!
気になるオモシロ技術やサービスを記事にさせていただいております!!

本日は神奈川にあるプラスチック「射出成形」をされておられる
有限会社ロッキー化成の工場を見学させていただきました。

うちにはワクワク♡しかないから!

射出成型はプラスチックのいわば花形でもあるのですが大量生産のテーマがメインの為、
海外への仕事流出との危機と常に隣り合わせな成形業界といわると思います。
そんなレッドゾーンのド中で有限会社ロッキー化成さんは肉厚成形や2色成形という
自動車や家電等などの外観部品に使われる部材を数多く取り扱っておられます。
外観部品は人の目に触れたり、触ったりする部分なので、品質管理がググーンと高く、
その割にコストかなりシビアな世界。
工場見学させていただいた際も携帯の部材を成形されてました。
プラスチック業界、常にコストダウン、そしてたまに信じられないような
理不尽な要求があったりと、現場は 時短、ロスカット、コストカットを日々工夫しながら
同時に精神も削るような、どこか「ろうそく」的マインド漂う会社が多く
重い空気が漂うところがあるのですが・・・ロッキー化成の鎌田社長は

「うちにはワクワクしかないから!(笑)」

笑いながら、工場見学後いろんな話をしていただきました。

ご縁はエンモノ

私と鎌田社長との出会いは、自社商品開発のコンサル&セミナー
enmonoさんが開催されてますzenshoolがきっかけです。
(私は2015年に受講し10期生として卒業しました)
しかしちゃんとお話ししたことが今までなくて
プラスチック業界だということは私も知っていたのですが
カブトムシの被り物ときて展示会のご出展!!の記事をみたり
3Dプリンターでのモノづくりの話が多かったので
私はてっきり”試作屋”だと思い込んでました。
しかし、ある相談をするためにメッセンジャーで連絡をしたら
「量産をしてます!」とのことで・・・。
zenschoolの卒業生って今やもうすでに100名を軽く超えていることがあり
私も誰がどんな仕事をされているのか正直しらない人も多く
知っていてもちゃんとしらない・・・ということで
改めてご挨拶しにお伺いしたのでした。

3月に開催されたエンニチでもサクラのアクセサリーを3Dプリンターで作ってご出展 

大量生産からの次のステージへ

プラスチックは大量生産することで安いコストを保ってきました。
しかし現時点では、安いだけが価値として染みつき
プラスチック=安い!という概念が染みついているのが現状です。
1時間でどれだけたくさんつくっても、コスト交渉はさらに激化する・・・。
そんな矛盾の中ではスタッフの笑顔は作れない!!という思いから
大量生産=安いで勝負するのではなく
ワクワク=楽しい商品開発、モノづくり というところの中で、
試作、中小ロットで、きっちり利益を埋める構造へシフトチェンジをする方向であること
お話ししていただきまいた。プラスチックが大量生産をすてる!!
これはある意味画期的ではありますが、みんなそれができなくて喘いでいる。
大量生産という麻薬は自ら気が付いて抜け出さないと場合によっては
永遠につづくラットレースみたいなものです。
もちろん、いきなりシフトチェンジではなく、徐々にそういう体制にしていくこと。
それにはやはりモノづくりや事づくりも与えられたものをするのではなくて、
自分たちで選ぶことには、かなりのこだわりを持っておられました。

肉厚成形 アクリル厚み20mmオーバーのかぶと虫

技術力は見せるというよりもわかる人に「見つかった!」が自然

上記の写真のかぶとむし。かなりリアルですよね!
しかも透明素材だとアラアラにすると目立つし
楽して平面の構成ばかりだとつまらない感じになる。
カブトムシのからだの部分の凹凸!
これ・・・ほとんど病気のレベルです(褒めてます!)
私の中の変人アンテナがビビッときました。
「これすごいですね~通常、黒材で作りそうなものなのに・・・」
そんなことを聞くと「でしょ~これ透明でつくるからチャレンジっ!だし
分かる人には、ちゃんとわかるはずだから!」
モノはモノいわぬ最高の営業マンとはよくいったもので、分かる人には
きっちりと技術力の高さが分かるように見せているのです。
ついつい人は「ここみてっ!!」とばかりにやっちゃうところもあるのですが
価値を共有できる人に、たまたま見つけられて感動してもらうことの方が
価値がストレートに伝わります。分からない人にいくら
このすごさを延々といわれても正直わからない人には何の興味もない話です。
でもそういう人を予め見分けることもできるという視点もあります。
私がすごいなぁぁ~と感じたのは、カブトムシで(誰もが親しみのある昆虫で)
技術のチャレンジをするって「上手いなぁぁ~」と感じました。
誰もが手に取りたくなる形で表現する技術力!!(子供も大人も)
全力でカブトムシと向き合う姿はまるで子供のように、童心が大人の着ぐるみをきて
全力で楽しんでいる様子に、モノづくりの現場には、こういう楽しい気持ちがないと
本当につまらない!!とつくづく感じながら帰った雨の中。
気が付けば4時間近くも滞在して、私も充電されたのでした!!
鎌田さん、ありがとうございました!

おわり